「サピックスのマンスリーテストで点が取れない」
「デイリーチェックは取れているのに、マンスリーになると崩れる」
「テスト前、何をやらせればいいのかわからない」
このように悩んでいる保護者の方は、とても多いです。
結論から言うと、マンスリーテストは、範囲が決まっているため対策しやすいテストです。
範囲が決まっているからです。
直前2週間の取り組み方を変えることで、得点につながる可能性があります。
逆に言えば、点が取れない場合は、学力そのものだけでなく、「何を優先するか」「どこまで仕上げるか」が決まっていないことも原因になります。
この記事では、点が取れない原因の特定から、直前2週間の日割りスケジュール、当日の解き方まで解説します。

私は、家庭教師のトライの教育プランナーとして600人以上のお子さんをサポートしてきました。私が担当したご家庭では、マンスリーで点が伸びたケースほど、勉強時間を増やすより、テスト前にやることを絞り、日ごとに決めて取り組んでいました。
この記事でわかること
- マンスリーテストが「対策できるテスト」である理由
- デイリーチェックは取れるのに、マンスリーで崩れる理由
- 点が取れない5つの原因と、その場で確認する方法
- 直前2週間でやることの日割りスケジュール
- 当日の解く順番と、捨てる基準
- 平均点や「何割取れば妥当か」の考え方
マンスリーテストは、範囲が決まっているから対策しやすい
まず、このテストの性格を押さえてください。
サピックスのテストには、大きく2種類あります。
| テストの種類 | 性格 | 対策の効き方 |
|---|---|---|
| 範囲が決まっているテスト | 直近に学んだ内容の定着度を見る | 範囲を絞った復習が得点につながりやすい |
| 範囲のないテスト | これまでの内容全体から出る | 直前だけでは動きにくいです |
マンスリーテストは、前者です。
基本的には、テスト対策に使う教材が手元にそろっています。
つまり、点が取れていない場合は、まず次の2点を確認してください。
- やるべき教材が決まっていない(=設計の問題)
- やったが、自力で解ける状態まで届いていない(=仕上げの問題)
どちらも、勉強時間を増やすだけでは解決しにくい問題です。
※テストの名称・実施形式は学年によって異なります。詳細は在籍している校舎でご確認ください。
デイリーチェックは取れるのに、マンスリーで崩れる理由


これは、非常によくあるパターンです。
理由は、測っている期間が違うからです。
| デイリーチェック | マンスリーテスト | |
|---|---|---|
| 範囲 | 直近で学んだ内容 | 複数回分の学習内容 |
| 求められる定着 | 学んだ直後の理解 | 数週間前の内容も自力で解ける状態 |
| 復習のポイント | 直近内容の確認 | 間隔をあけた解き直し |
つまり、デイリーチェックでは解けていても、時間が経つと解き方を思い出せなくなっている可能性があります。
1か月後に同じ問題を出されると、解けなくなる。
確認方法は簡単です
3週間前のデイリーチェックを、もう一度解かせてみてください。
当時は解けていた問題が解けないなら、学習内容が十分に定着していない可能性があります。
その後の解き直しや再確認が足りず、定着しきっていない可能性があります。
対策は、1回で覚えさせようとしないこと。
同じ問題を、間隔をあけて2〜3回解く設計に変えてください。
マンスリーテストで点が取れない5つの原因
原因① 解き直しが「読むだけ」になっている
丸つけをして、解説を読んで、わかった気になって終わる。
これでは、テストで同じ問題が出ても解けません。
その場で確認する方法:解説を閉じて、白紙に解かせてください。ここで手が止まるなら、解き直しは完了していません。
原因② 毎日の基礎教材のミスを放置している
計算や基本問題で日常的にミスが出ていると、テストでも基本問題を取りこぼしやすくなります。
その場で確認する方法:1週間分のミスを数え、計算・読み違い・知識不足など、同じ種類のミスを繰り返していないか確認してください。
原因③ テスト前にやることが決まっていない
「テスト範囲を全部復習する」では、時間が足りません。
結果として、手をつけただけで終わり、直前になって慌てることになります。
その場で確認する方法:お子さまに「今日は何をやるの?」と聞いてください。即答できないなら、設計の問題です。
原因④ 時間配分で取りこぼしている
難しい問題に粘りすぎて、後半の取れる問題に届かない。
真面目なお子さまほど起きやすいパターンです。
その場で確認する方法:答案の後半に白紙がないか見てください。白紙が多い場合は、学力だけでなく時間配分も見直してみてください。
原因⑤ 親が教える役割まで抱え込んでいる
算数の応用や国語の記述は、保護者が見ても説明が難しいものです。
そこで無理をすると、テスト前の空気が悪くなり、直しが進まなくなります。
その場で確認する方法:直近1か月で、勉強をめぐって言い合いになった回数を数えてください。勉強をめぐる言い合いが繰り返されているなら、保護者が「教える役割」まで担う必要があるのか見直してみてください。
宿題が多くて解き直しまで回らない場合は、こちらの記事も参考になります。
直前2週間でやること|日割りスケジュール


ここが、この記事で最も実用的な部分です。
マンスリーは範囲が決まっているので、逆算して日割りにできます。※以下は一例です。テスト範囲や現在の理解度に合わせて調整してください。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 2週間前 | 範囲内で×がついた問題を抜き出し、リストにする |
| 10日前〜1週間前 | リストの問題を、白紙に解き直す(1回目) |
| 1週間前〜3日前 | 1回目で解けなかった問題だけ、もう一度(2回目) |
| 2日前 | 2回目でも解けなかった問題を、先生に質問する |
| 前日 | 新しいことはやらない。基礎教材の見直しと早寝 |
最初にやるのは「×リスト」を作ることです
テスト範囲の教材を開いて、間違えた問題に付せんを貼っていくだけです。
ここで、やるべき量が目に見える形になります。
多すぎる場合は、授業で扱った問題や基本問題を優先してください。
「範囲を全部やる」から「この問題を優先してやる」に変えると、取り組む内容が明確になります。
2回転させるのが、この設計の要です
「デイリーチェックは取れるのにマンスリーで崩れる」場合は、この復習方法を試してみてください。
間隔をあけて繰り返し解くことで、学習内容が定着しやすくなります。
2回目は、1回目に解けなかった問題だけで構いません。
2回目は対象を絞れるため、直前期の復習量を減らしやすくなります。
前日に新しいことをやらない
不安から、前日に手をつけていない教材を出したくなります。
ですが、前日にできることは限られています。
解けない問題に前日に出会うと、前日に難しい新しい問題へ手を広げると、不安を残したまま当日を迎えることがあります。
前日は、これまで取り組んだ基本問題を確認し、落ち着いて当日を迎えることを優先しましょう。
当日の解き方|順番と「いったん飛ばす」基準
準備をしても、解き方で落とすお子さまがいます。
次の2つを、事前に決めておいてください。
- 解く順番:基本は順番に進め、時間がかかる問題はいったん飛ばす
- 飛ばす基準:決めた時間考えても進まなければ、印をつけて次へ
特に2つ目が重要です。
「わからない問題は飛ばしていい」と、事前に許可を出しておいてください。
真面目な子ほど、飛ばすことに罪悪感を持ちます。
その結果、1問に時間をかけすぎて、後半の取れる問題に届かなくなることがあります。
テスト直しは、できれば48時間以内に
できればテスト当日か翌日など、記憶が残っているうちに振り返りを始めましょう。
時間が空くと、どう考えて間違えたのかを本人が忘れます。
どう考えて解いたかの記憶が薄れると、直しの効果は大きく下がります。
間違いを3つに仕分ける
| 間違いの種類 | 次にやること |
|---|---|
| 解き方を知らなかった | その単元の教材と授業ノートに戻る |
| 解き方はわかったがミスした | 途中式の書き方を決める。次回の×リストに入れる |
| 時間が足りなかった | 解く順番と捨てる基準を見直す |
ここで仕分けた「解き方を知らなかった」問題が、次回の×リストの出発点になります。
直しと次回の準備が、そのままつながる形です。
平均点や「何割取れば妥当か」の考え方
気になるところだと思いますが、注意が必要です。
平均点は、回によって大きく変動します。
問題の難度が回ごとに違うため、同じ7割でも意味がまったく変わります。
難しい回の7割と、易しい回の7割は別物です。
そのため、得点率だけで判断せず、平均点・偏差値・順位もあわせて確認してください。
点数が下がっていても、平均点も下がっていれば位置は変わっていません。
結果が返ってきたら、この順番で見てください
- 平均点(今回は難しかったのか、易しかったのか)
- 偏差値(前回からどう動いたか)
- 正答率の高い問題での失点(優先して見直したい部分)
点数だけを見てしまうと、次に改善すべきポイントを見落としやすくなります。
偏差値が上がらず、学習全体を見直したい方はこちらへ。
学年別|見るべきポイント


4年生|点数より、×リストを作る習慣を
この学年は、学習範囲や学習量がまだ比較的少ないため、点数の振れ幅が大きくなります。
数問の差で偏差値が大きく動くこともあります。
ここで一喜一憂するより、間違えた問題を集めて解き直す型を作ってください。
この習慣ができているかどうかで、5年生以降の家庭学習の負担も大きく変わります。
5年生|範囲が広がるため、繰り返しの復習を意識する
算数の難度が上がり、理科・社会の暗記量も増えます。
学習量が増えるため、1回解くだけでは定着しにくい単元も増えてきます。
ここで点が崩れ始めたら、ここで点が崩れ始めたら、復習方法を見直すサインです。
量を増やす前に、2回転する設計に変えてください。
6年生|マンスリーに時間をかけすぎない
秋以降は、判断基準が変わります。
マンスリー対策に時間を使いすぎると、志望校の過去問演習に使える時間が減ってしまいます。
この時期は、志望校で出る単元に絞って準備し、過去問の得点率を主な判断材料にしてください。
テスト後のクラス変動が不安な方は、こちらも参考になります。
先生に相談するときの伝え方
「点数が取れません」だけでは、先生も原因を絞り込みにくくなります。
次のように、事実で伝えてください。
いつもお世話になっております。◯年◯組の◯◯の保護者です。
テスト前の家庭学習についてご相談させてください。
今回のテストを見返したところ、正答率の高い問題を数問落としており、算数の◯◯(単元名)で失点が続いております。テスト前は間違えた問題の解き直しをしていますが、時間が足りず1回しか回せていない状況です。
つきましては、次の点を教えていただけますでしょうか。
・授業中の様子はいかがでしょうか
・テスト前に最優先で仕上げるべき教材はどれでしょうか
・発展問題まで取り組む必要はありますか
・戻って復習すべき単元があれば教えていただきたいです
お忙しいところ恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。
「1回しか回せていない」のように、やり方まで伝えるのがポイントです。
学習の進め方まで伝えると、優先する教材や復習方法について、より具体的なアドバイスをもらいやすくなります。
家庭教師を併用した方がよいケース


すぐに必要とは限りません。まずは×リストと2回転の設計を試してください。
ただし、次の場合は検討する価値があります。
- 過去の単元に穴があり、テスト範囲の復習だけでは追いつかない
- ×リストの問題を本人だけでは解き直せず、家庭でも質問対応が難しい
- テスト直しが毎回、手つかずで終わる
- 2回以上続けて点数が下がり、同じ原因の失点を繰り返している
- 親が教えると親子げんかになってしまう
- 6年生で、テスト対策と志望校対策を同時に進めたい



併用でうまくいくご家庭は、役割がはっきりしています。塾は授業とカリキュラム、家庭教師は解き直しの伴走とテスト直し、保護者はスケジュールと体調管理。一方で、塾の宿題に家庭教師独自の宿題まで重ねると、学習量が増えすぎて回らなくなりやすいです。
選ぶときは、「サピックス生の指導経験があるか」と「新しい教材を増やさずに対応できるか」を必ず確認してください。
サピックスと併用しやすい家庭教師を比較したい方は、こちらの記事で紹介しています。


よくある質問
マンスリーテストは何割取れば大丈夫ですか?
得点率だけで判断するのはおすすめできません。難しい回の7割と易しい回の7割は意味が違います。平均点を確認したうえで、偏差値と順位で見てください。
テスト前は何日前から準備すればいいですか?
2週間ほど前から始めると、間違えた問題を一度解き直し、さらに数日あけて再確認する時間を取りやすくなります。開始が直前になるほど、繰り返し復習する時間を確保しにくくなります。
デイリーチェックは取れるのに、マンスリーで崩れます
短期記憶で乗り切れている可能性があります。3週間前のデイリーチェックを解かせてみてください。解けない場合は、学んだ直後には理解できていても、その後の復習が足りず定着していない可能性があります。
点数が毎回大きく上下します
単元との相性が影響します。得意な単元が範囲の回は取れ、苦手な単元の回は下がる、という形です。1回の結果で判断せず、2〜3回の平均で見てください。また、毎回同じ種類の単元で落ちていないかも確認しましょう。
テスト範囲が広すぎて、全部復習できません
すべてを同じ優先度で復習する必要はありません。範囲内で×がついた問題だけを抜き出してリストにしてください。それでも多い場合は、正答率の高い問題に絞ります。やる量が目に見えると、お子さまは動けるようになります。
共働きで、テスト前のフォローが難しいです
教える必要はありません。保護者がすべてを教える必要はありません。まずは、取り組む問題の優先順位と、いつやるかを一緒に確認するところから始めてください。解き方の説明は、塾や外部の先生に任せても構いません。
まとめ|範囲が決まっているから、対策の優先順位をつけやすい
マンスリーテストは、範囲が決まっているテストです。
やるべきことは、すべて手元の教材の中にあります。
点が取れていない場合は、「何を優先するかが決まっていない」「解き直しが1回で終わっている」「時間配分で取りこぼしている」など、原因を先に切り分けることが大切です。
次のテストに向けて、この順番で進めてください。
- 2週間前に、範囲内の×問題を抜き出してリストにする
- 1回目を白紙で解き直す
- 解けなかった問題だけ、間隔をあけて2回目
- それでも解けない問題は、先生に質問する
- 前日は新しいことをやらない
- テスト後48時間以内に、間違いを3つに仕分ける
まず勉強時間を増やすより、今ある時間の使い方を見直してください。
家庭だけで解き直しの伴走が難しい場合は、塾の先生に相談したうえで、家庭教師や個別指導を併用する方法もあります。
目的は、新しい勉強を増やすことではありません。今ある教材を、テストで自力で解ける状態まで仕上げることです。
サピックスと併用しやすい家庭教師を比較したい方は、こちらの記事も参考になります。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。












