「個別指導」と聞くと、「先生がつきっきりで教えてくれる」と思いがちですが、実は塾によって指導スタイルはさまざまです。
特に多いのが「1対1(マンツーマン)」と「1対2」のスタイルです。
「うちの子にはどちらが合うの?」「料金はどう違うの?」と迷う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、1対1と1対2の個別指導の違いや、それぞれのメリット・デメリット、子どもに合った選び方のポイントをわかりやすく解説します!
対1と1対2の個別指導の違いとは?指導スタイルの基本
「個別指導」と聞くと、先生が生徒に対してじっくり教えてくれるイメージがありますが、実はその中にも指導スタイルの違いがあります。
特に多くの塾で採用されているのが、「1対1(講師1人に生徒1人)」と「1対2(講師1人に生徒2人)」の2つの形式です。
●1対1(マンツーマン指導)は、講師が常に生徒のそばについて授業を進めるスタイルです。理解度に応じて柔軟に対応してもらえるのが特徴です。
●一方、1対2は、講師が2人の生徒を交互に指導しながら進めるスタイルです。もう一人の生徒を見ている間は、自分で問題に取り組む時間になります。
どちらも集団塾に比べるとサポートは手厚いですが、それぞれに向いている子どものタイプや学習効果に違いがあります。
次の見出しから、それぞれのメリット・デメリットをくわしく見ていきましょう。
1対1の個別指導のメリットデメリット

1対1の個別指導のメリットデメリットをくわしく解説します。
1対1の個別指導のメリットは3点
1対1の個別指導のメリットは3点です。
メリット①講師が常にそばにいてくれるので、つまずきをすぐにフォローできる
講師が常にそばにいてくれるため、生徒が問題につまずいた瞬間にすぐに気づき、その場でフォローしてもらえるのが大きな強みです。
解き方がわからなくて手が止まってしまったり、誤解して理解しているときにもすぐに対応してくれるため、学習の遅れや誤った理解を防ぐことができます。
また、間違えた理由や思考のクセまで把握した上で指導してもらえるので、より効果的な学習が期待できます。
メリット②子どものペースや苦手に完全対応できる
1対1指導では、子どもの理解度や性格に合わせて授業のスピードや内容を柔軟に調整できます。
たとえば、算数の文章題が苦手な子には、そこに多くの時間を割いてじっくり解説したり、反対に得意な単元はスムーズに進めたりと、「その子専用のカリキュラム」のように対応できるのが特長です。
また、前の学年の内容に戻って復習する、学校の進度に合わせる、志望校対策を取り入れるなど、目的に応じた指導も可能です。
メリット③質問がしやすく内気な子にも合う
1対1指導では、他の生徒の目を気にすることなく、わからないところをすぐに質問できる環境が整っています。
集団授業や1対2の授業では、「こんな質問していいのかな?」と遠慮してしまう子も、1対1なら先生と目を合わせながら気軽に話せるため、内気な性格の子や、質問するのが苦手な子にもぴったりです。
また、講師も常に生徒の様子を見ているため、言葉にしづらい戸惑いや不安にも気づいて、丁寧に声をかけてくれるケースが多いのも魅力です。
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1対1の個別指導のデメリットは3点
1対1の個別指導のデメリットは3点です。
デメリット①費用が高くなりやすい(時間あたりの単価が高い)
1対1の個別指導は、講師が生徒一人に対してつきっきりで教えるため、どうしても1回あたりの授業料が高くなる傾向があります。
同じ時間でも、1対2や集団指導と比べると講師1人あたりの負担が大きく、その分コストがかかるためです。
例えば、1対2の授業が1時間あたり3,000円前後であるのに対し、1対1では5,000円〜6,000円程度かかるケースも珍しくありません。
週2回などの通塾を考えると、月謝としては数千円〜1万円以上の差が出ることもあるため、費用対効果を意識したうえでの選択が必要です。
デメリット②講師と1対1で緊張してしまう子もいる
講師と1対1で向き合う環境は、集中しやすい反面、緊張感が強くなってしまう子もいます。
特に、人見知りをする子や大人との会話に慣れていない子の場合、「見られている」という意識が強くなり、緊張してうまく話せなかったり、質問したいのに言い出せなかったりすることもあります。
また、間違えることへの不安やプレッシャーを感じてしまい、本来の力が出せないケースもありました。
講師との相性や、慣れるまでのフォローが重要になるため、体験授業で子どもの様子を確認しておくのが大事です。
デメリット③指導内容の質は講師の力量に左右されやすい
1対1指導では、講師が1人で授業を進めるため、その指導力や経験の差が学習効果に大きく影響します。
ベテラン講師であれば、生徒の理解度に合わせた教え方や声かけ、つまずきへの対応も的確ですが、経験の浅い講師の場合は、説明がわかりにくかったり、ペース配分が合わなかったりすることもあります。
1対1だからこそ「誰に教わるか」が非常に重要であり、講師の質をきちんとチェックできる塾かどうかが選ぶポイントになります。
次に1対2の個別指導のメリットデメリットをみていきましょう。
1対2の個別指導のメリット・デメリット

1対2の個別指導のメリット・デメリットを解説します。
1対2の個別指導のメリットは3点
1対2の個別指導のメリットは3点です。
メリット①1対1よりも料金が抑えられる
1対2の個別指導は、1人の講師が2人の生徒を交互に見るスタイルのため、1対1と比べて1人あたりの指導コストを抑えることができます。
たとえば、1対1が1時間あたり5,000〜6,000円程度かかるのに対し、1対2では3,000〜4,000円程度に設定されている塾が多く、月謝で見ると1〜2万円近くの差が出ることもあります。
また、「週2回受けさせたいけど、1対1だと費用的に厳しい…」という家庭でも、1対2なら無理なく通わせやすいという点で選ばれています。
コストを抑えつつ、ある程度の個別対応もしてもらいたいというご家庭には、バランスの取れた選択肢です。
メリット②講師が近くにいながらも、自力で考える時間ができる
1対2の個別指導では、講師がもう1人の生徒を指導している間、生徒は1人で問題に取り組む時間が生まれます。
その時間を使って、自分の力で解き方を考えたり、わからない箇所に印をつけておいたりすることで、「自分で考える力」や「学習の主体性」を身につけることができます。
また、講師がすぐ近くにいるため、完全に1人で放置されるわけではなく、必要なタイミングで適切なサポートが入るのも安心ポイントです。
「手取り足取り教えてもらうだけでなく、自分でも取り組ませたい」という保護者には、ちょうどよいバランスの指導スタイルです。
メリット③友達と一緒に勉強しているような安心感がある
1対2の個別指導では、同じ空間で他の生徒も一緒に勉強しているため、完全に1人きりにならないことで安心感を覚える子もいます。
特に、1対1のように講師と常に向き合っている状態がプレッシャーになってしまう子にとっては、「自分だけが見られているわけじゃない」という感覚が緊張を和らげることがあります。
また、もう1人の生徒が取り組んでいる様子が刺激になったり、同じ問題にチャレンジしているときには「仲間と頑張っている」という気持ちが生まれることもあります。
こうした雰囲気は、適度なリラックスや集中力の維持にもつながるため、人と一緒に学ぶことに安心感を持つタイプの子には向いているスタイルです。
1対2の個別指導のデメリットは3点
デメリット①1対2の個別指導のデメリットは3点です。
デメリット①講師がもう一人の生徒を見ている間は“自習時間”になりやすい
1対2の個別指導では、講師が交互に2人の生徒を指導するため、片方の生徒が教わっている間は、もう一方は自分で問題に取り組む時間になります。
この「講師が不在の時間」は1回の授業(60分〜90分)で半分程度を占めることもあり、実質的には「半分は個別指導、半分は自習に近い時間」になることも。
この時間を有効に使える生徒であれば、自分で考える力を伸ばす機会にもなりますが、集中力が続かない子や、まだ勉強習慣が身についていない子にとっては、手が止まりがちになったり、ボーッとしてしまうこともあります。
塾側がどうフォローしているか(問題の出し方や声かけの工夫など)も、事前に確認しておくと安心です。
デメリット②質問のタイミングを待つ必要がある
1対2の個別指導では、講師が2人の生徒を交互に教えるため、質問したいときにすぐに答えてもらえないことがあります。
たとえば、問題の途中でわからないところが出てきても、講師がもう一人の生徒を見ている間は、質問のタイミングを待たなければならず、その間に手が止まってしまうことも。
特に、「すぐに質問して解決しながら進めたいタイプの子」や「つまずくと先に進めなくなる子」にとっては、勉強のリズムが乱れたり、モチベーションが下がってしまう原因になる可能性があります。
この点は、講師の巡回の仕方やフォローの工夫によって差が出る部分なので、体験授業などで確認しておくと安心です。
デメリット③もう一人の生徒のレベルによって授業のテンポが影響を受けることもある
1対2の個別指導では、もう一人の生徒とペアで授業を受けるため、その子の学力や理解スピードによって、授業全体のテンポに影響が出ることがあります。
たとえば、ペアの子が極端に理解が早いと、講師がそちらの対応に多くの時間を割き、自分の子が十分にフォローされないことも。
逆に、ペアの子が何度も同じところでつまずいてしまうと、講師の手が取られ、自分の子の進度が遅れてしまうというケースもあります。
塾によっては「学力や学年の近い生徒同士で組む」「相性が合わない場合は組み合わせを変更できる」といった配慮をしているところもあるため、事前にペアの組み方や対応方針を確認しておくと安心です。
子どもに合うのはどっち?選び方のポイント
塾を選ぶ際は、料金や指導スタイルだけでなく、お子さんの性格や学習状況に合わせて判断することが大切です。
1対1が向いているお子さんのタイプ
1対1が向いているお子さんのタイプは以下の3点です。
わからないことをすぐに聞きたい
「わからないことをその場ですぐに聞きたい」「疑問を持ったまま進むのが不安」というタイプの子には、1対1指導が特に向いています。
たとえば、問題を解いていて途中でつまずいたとき、すぐに講師に聞いてその場で解決できるので、理解が止まらず、学習のリズムを崩すことがありません。
このタイプの子は、質問できずにモヤモヤを抱えたまま進むと、やる気をなくしてしまったり、勉強自体に苦手意識を持ってしまうこともあります。
常に講師がそばにいて、声をかけやすい環境があることで、安心して学習に集中できるのが1対1指導の大きな魅力です。
自分のペースでじっくり進めたい
「自分のペースでじっくり理解しながら進めたい」というお子さんにも、1対1指導は非常に合っています。
このタイプの子は、急いで答えを出すよりも、「なぜそうなるのか」を納得してから次へ進みたいという気持ちが強い傾向があります。
1対2では、授業の進行に合わせる必要があるため、理解しきれないまま次に進んでしまうことが、お子さんによってはストレスになることもあります。
1対1なら、苦手な単元で時間をかけたり、同じ問題を繰り返し解いて定着を図ったりと、その子のペースに合わせた柔軟な指導が可能です。
特に、完璧主義だったり、理解に時間がかかるタイプの子には、焦らず安心して学べる環境になります。
勉強に強い苦手意識がある
勉強に強い苦手意識があるお子さんには、1対1の個別指導が特におすすめです。
こうしたお子さんは、「過去にテストで何度も失敗した」「授業についていけなかった」などの経験から、「どうせ自分にはできない」と思い込んでいたり、問題に取りかかる前から気持ちが萎えてしまったりする傾向があります。
1対2の指導では、講師が他の生徒を見ている時間があるため、つまずいてもすぐにサポートが受けられず、不安が膨らんでしまうこともあります。
一方、1対1では講師が常にそばにいて、つまずいた瞬間に声をかけてくれるので、「自分だけを見てくれている」という安心感の中で学習ができます。
小さな成功体験を積み重ねながら、自信を少しずつ取り戻すには、寄り添い型の丁寧な指導ができる1対1の環境が非常に効果的です。
私は大学生の時に、1対2の個別指導塾の講師をつとめて、その後家庭教師のトライの教育プランナーの仕事にたずさわりました。
1対2の個別指導よりも1対1の指導の方が、講師にとっても生徒にとってもよいのかと思いました。
私個人的な感想です。
おすすめのマンツーマン塾5選の記事はこちらです。
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次に1対2が向いているお子さんのタイプを解説します。
1対2が向いているお子さんのタイプ
1対2が向いているお子さんのタイプは以下の3点です。
集中力がある程度あり、自分で考える力もつけたい
1対2の個別指導が向いているのは、ある程度の集中力があり、講師の手を借りつつも「自分で考える力」を身につけたいお子さんです。
こうしたお子さんは、解説を聞くだけでなく、自分の頭で考えて解いてみることにも前向きなタイプで、「少し難しい問題でもまずは自分でチャレンジしたい」という意欲を持っていることが多いです。
1対2では、講師が他の生徒を見ている間に一人で問題を解く時間があるため、その間に考える習慣が身につき、自立した学習姿勢を育てることができます。
また、適度に人の目があることでだらけにくく、「見られている」ことが集中力ややる気につながる子にも、1対2は良い環境です。
「1対1ほど手取り足取りでなくて大丈夫」「少しずつ自分で学ぶ力も伸ばしたい」というご家庭には、バランスの取れた選択肢といえます。
人の目がある環境で適度な緊張感があった方が良い
人の目がある環境で、適度な緊張感があった方が集中しやすいというお子さんにも、1対2の個別指導は向いています。
たとえば、家ではダラダラしてしまったり、1人で勉強しているとつい手が止まってしまうような子でも、「誰かが近くで勉強している」「先生が見ている」という状況になると自然と集中できるタイプです。
また、「見られているからちゃんとやろう」と気持ちを引き締めたり、もう1人の生徒が頑張っている姿が刺激になったりすることで、程よい競争心ややる気が引き出されることもあります。
完全に1人の環境では緊張感が保てず、つい気が緩んでしまいがちですが、1対1だと逆に講師とずっと向き合っているプレッシャーが強く、疲れてしまうこともあります。
一方、1対2のように「見られているけど、べったりではない」距離感は、ほどよい緊張感と安心感のバランスがとれた環境になるため、無理なく集中しやすいのです。
完全に個室で静かに進めるよりも、少しだけ賑やかな空気の中のほうがやる気が出るという子には、1対2の環境がちょうどよくフィットします。
コストを抑えながらも手厚いサポートが欲しい
できるだけ費用は抑えたいけれど、集団指導では不安。個別にしっかり見てもらいたい」というご家庭には、1対2の個別指導が現実的でバランスのとれた選択肢です。
1対1のように完全マンツーマンではありませんが、講師1人が2人の生徒を見るため、必要なタイミングでしっかりフォローが入り、学習の質も十分に確保できます。
授業料も1対1に比べて抑えられることが多く、「週2回通わせたい」「他の習い事との両立を考えたい」といった家庭の負担も軽くなります。
特に、ある程度自分で問題に取り組める子や、講師がそばにいてくれる安心感があれば頑張れるタイプの子には、コストと学習効果のバランスが非常に良い指導スタイルです。
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まとめ・迷ったら体験授業&塾の雰囲気をチェック!
1対1も1対2も、それぞれにメリットがあります。向いているお子さんのタイプも違います。
- 1対1に向いているお子さん・・・勉強の苦手意識が強く、やる気がなくなってしまっている
- 1対2に向いているお子さん・・・つきっきりでなくてもいいが必要なタイミングでフォローしてほしい
「絶対にこっちがいい」という正解はなく、お子さんに合った環境を選ぶのが最も重要です。
塾によっても指導の質や先生の教え方は異なるため、体験授業や面談でじっくり比較することが失敗しない塾選びのコツです。
最後までお読みいただきありがとうございました。