中学校生活になじめず、不登校気味になってしまったお子さんが、高校合格を目指して挑戦を始めました。
今回ご紹介するのは、家庭教師のトライでのサポートを受けながら、志望校合格に向けて努力を続けたHさんのケースです。
勉強への苦手意識や将来への迷いを抱えながらも、家庭教師による個別サポートと進路指導を通じて、高校進学という新たな道を自ら選び取りました。
家庭教師のトライを検討されている方にも、サポート体制や指導の具体例を知る参考になればうれしいです。

家庭教師のトライの教育プランナーとして、600人以上のお子さんをサポートしました。
家庭教師のトライ入会の経緯
Hさんは中学3年生の7月、家庭教師のトライに入会されました。
母子家庭で、本人には軽い発達障害があります。
中学2年生頃から学校生活に違和感を抱くようになり、徐々に不登校気味に。
週に何度か欠席しながらも、定期テストは受けられている状況でした。
志望校は、公立の夕陽丘高校と、私立の夕陽丘学園高校。
第一志望はあくまでも公立ですが、内申点が志望校基準に届いていないことから、内申点対策も含めた受験対策を希望されていました。
入会時の学力と課題
入会時の教科ごとの成績は以下の通りです。
- 国語:30~60点
- 社会:50~60点
- 数学:40~50点
- 理科:40~50点
- 英語:20~30点
特に英語の得点が低く、また教科によって得点にばらつきが見られることが課題となっていました。
本人のやる気は「半分くらい」という状況で、モチベーション維持も大きなテーマでした。
Hさんは吹奏楽部に所属し、習い事としてドラムにも取り組んでおり、7月からは新たにソルフェージュ(音楽の基礎訓練)も始めるなど、音楽活動と学業の両立が求められる環境でした。
家庭教師のトライでは、Hさんの状況をふまえ、週1回90分、学生教師による英語と数学の復習を中心に指導。理科・社会は課題を出して自宅学習をサポートする形で、無理なく受験に向かう体制を整えました。
家庭教師のトライの不登校の料金と評判について、くわしく解説しています。
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夏休み明けの面談とHさんの決意
現状の学習状況と志望校の整理
夏休み明けの面談では、Hさんの学習状況と今後の進路についてじっくり話し合いました。
英語と数学は、学校で使用している教科書を中心に復習を進め、家庭ではトライの無料映像授業「Try IT(トライイット)」もテスト期間中に活用。
本人も「おもしろい」と感じ、興味を持って視聴していました。
ただし、6月に行われた実力テストは、ほとんど勉強をせずに受けたため成績がふるわず、学校からは「私立進学も厳しい」と指摘されている状況でした。
Hさんの志望校と現在の立ち位置は以下のとおりです。
- 公立夕陽丘高校(偏差値59、評定平均4.3)を第一志望
- もし難しい場合は、私立夕陽丘学園高校(偏差値41、3科目受験)を検討
- さらに難しい場合は、別の私立高校の音楽科への進学も視野に
当初Hさんは、「中卒でバイトしながら音楽活動をしたい」「最悪ホームレスでもいい」と強い自己主張をしており、保護者のサポートも極力受けたくないという考えでした。
そこで私は、中卒で成功する人がどれほど努力を重ねているかを具体的に伝え、また通信制高校を活用する道もあることを説明しました。
この面談を通じて、最終的にHさん自身が「やはり公立夕陽丘高校を目指したい」と目標を再確認することができました。
現在の指導状況と課題
家庭教師の指導については、現在の担当学生教師が問題なく対応しており、Hさんの希望に合わせた柔軟な宿題設定がなされています。
特に遅れの目立つ英語をメインに対策を進めていますが、学校の授業がプリント中心のため、通常の教科書対策とは異なる難しさがあります。
また、学校の先生からは「夕陽丘高校は倍率の変動が大きく、割れる(定員割れする)年もある」「私立夕陽丘学園よりも内申点の基準は優しめ」といったアドバイスもありました。
自主学習についても、当初は「お母様に言われたから」という消極的な理由でしたが、次第にHさん自身の意志で取り組むようになり、学習習慣に前向きな変化が見られています。
今後の指導方針と目標設定
効率重視で結果を出すための戦略
公立高校合格を目指すため、今後は以下の方針で進めます。
- 実力テスト・五ツ木模試・定期テストで、すべて目標点数クリアを目指す
- 英語と数学の底上げに加え、理科・社会も課題で確実に得点力を高める
- 8月〜10月は体育祭・文化祭の行事も控えているため、時間を有効に使い、効率重視で学習を進める
吹奏楽部の活動は10月末で引退予定であり、それ以降はより受験勉強に集中できる見通しです。
ただし、指導回数を週2回に増やすのは、金銭的な負担から難しいため、今後も週1回90分の指導枠の中で最大限効果を出す必要があります。
次の大きな目標は、
- 10月15日の実力テスト
- 11月15日の実力テスト
この2回のテストで、目標得点(200〜250点)に届くよう仕上げていきます。
最終面談と進路決定
志望校変更と新たな目標設定
最終面談では、これまでの学習状況と進路についてくわしく確認しました。
夏休み中は宿題をしっかりこなし、英単語も600語中8割を覚えるなど、着実に力をつけてきたHさん。
11月の五ツ木模試の結果は、
- 公立夕陽丘高校:E判定
- 私立夕陽丘学園高校(併願):D判定
- 私立夕陽丘学園高校(専願):C判定
という結果となり、第一志望校の公立高校合格は難しい状況が明らかになりました。
一方で、私立夕陽丘学園高校の学校説明会に参加したことで、校風や校長先生、音楽の先生の印象がとても良かったとのこと。
音楽の指導体制にも期待できると感じ、Hさん本人も「ここで頑張りたい」という意欲を持つようになりました。
昨年度のデータでは、音楽コースの募集定員36名に対し志願者24名であり、全員合格していたことも安心材料となりました。
今年度の音楽コース入試は、実技試験はなく3科目のみでの受験となるため、Hさんにとってはよりチャレンジしやすい状況となっています。
こうして最終的に、Hさんは「私立夕陽丘学園高校音楽コース専願」という進路にしぼり、中卒で音楽活動を目指すという当初の考えはなくなりました。
現在の学力と今後の課題
10月に実施された実力テストの結果は以下の通りです。
- 英語:57点
- 数学:30点
- 国語:40点 合計130点前後という成績でした。
英語が点数をとれたので、この点数について、お母様からは
「自学をほとんどしていないにもかかわらず、ここまで点数を取れたのは先生のおかげです」
と感謝の言葉をいただきました。
最後の追い込みと合格への道のり
冬休みの取り組みと過去問演習
今後の方針としては、
- 冬休みまでに単元学習をすべて終了
- 冬休みから過去問演習に移行 という流れを目指します。
過去問は自学で取り組んでもらい、指導では解説や弱点補強を行う予定です。
ただし、進捗や得点状況によっては、追加授業の検討も視野に入れています。
過去問演習は2〜3年分を目安に進め、必要に応じてさらなる対策を加えることで、合格への確実な歩みをサポートしていきました。
そして――冬休みの努力が実を結び、Hさんは私立夕陽丘学園高校音楽コースに見事合格することができました!
合格した私立夕陽丘学園高校について
私立夕陽丘学園高校の音楽コースは、音楽大学や専門学校への進学を目指す生徒向けに、実技と学科をバランスよく学べるカリキュラムが組まれています。
偏差値は全体で41程度。最新の進学実績では、大阪音楽大学、大阪芸術大学など音楽系の大学に多くの生徒が進学。
専門的な個別指導と充実した演奏機会が特徴で、音楽の道を志す生徒に最適な環境が整っています。
まとめ|教育プランナーの振り返り
Hさんは、もともと中卒で音楽活動に進みたいという強い思いを持っていましたが、家庭教師のトライでの学びと、面談を通じた進路指導により、高校進学という新たな道を自分で選びました。
はじめはモチベーションに波があり、勉強にもなかなか前向きになれない様子でしたが、小さな成功体験を重ねるうちに自信をつけ、自ら進んで勉強に取り組む姿勢が育っていきました。
これからは、高校で大好きな音楽の勉強にしっかり励んでいくことでしょう。
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最後までお読みいただきありがとうございました。